NATURE DESIGN2007.12.04 Tuesday



 重くなったカバンをぶら下げるべきか?ここは諦めるべきか?先日神保町の南洋堂に立ち寄った際、葛藤した結果、購入した本。
 草木のような装飾を施したアール・ヌーヴォーのデザイン、アアルトやイームズなど人の体を想像させる有機的な曲線が光るミッドセンチュリーのデザイン、細胞の構造やフォルム、それらを美しく表現した現代建築など。自然物をインスピレーションに取り入れて考えられたモノは近年こんなに多く生まれている、そんな視点で編集されている「NATURE DESIGN」。デザインの根源(SOURCE)に触れた1冊、それはカバンの重さなんて「そんなの関係ねぇ」でしょ。
 しかも出版社はスイスのラース・ミューラー(Lars Muller Publishers)。ブックデザインも完成度が高い。納得のお買い物。

NATURE DESIGN
Published Lars Muller Publishers

Maroon Necklace2007.12.01 Saturday



 「Next Door!」 まだ学生の頃に初めて海外に行った時、行こうとしていたお店か何か、場所を尋ねた際にそう言われた。ネクスト・ドア?確かにそう聞こえた。隣のドアということはどういうことか?何の事だかさっぱり分からなかったが、何せ初めての海外旅行、そこからさらに質問する勇気はあるはずもなく、絞り出すように「Thank you.」とお礼を言ってその場を後にした。 それからいくらか過ぎた後、Next Door → 隣のドア → 隣の家(店)という意味だと分かった。そんなこと中学の先生は教えてくれなかった、なんて言ったって始まらないが、同時にそれこそ教えてほしいことだと思った。その表現方法が欧米文化のひとつのようにオシャレに感じたからだ。それ以来自分のつたない英語ボキャブラリーに加わり、連呼することになったことは言うまでもない。
 Kyokoさんから丸っこい水滴のような形の石を見せてもらったとき、そのコロッとした愛らしい石に一目惚れ、これでまずイヤリングを作りましょう!という話になった。後日出来上がったものは思ったとおりキュートな印象に仕上がり、定番的に扱うことになった。そしてその名前を付けようと、いろいろと考えた結果「Maroon(マロン)」とすることにした。それを長年ニューヨークに暮らすKyokoさんに伝えると、可愛らしく聞こえるようで良いネーミングだとお褒めの言葉をもらった。マロン、その形と言葉の響き、「o」が2つ並ぶ感じ、確かに石の持つキュートな印象に合っているように感じる。ちょっと欧米文化を理解したのか?英語が上達したのか?そんな気になった。
 名前だけでなく、イヤリングも胸を張ってお届けするお勧めの品。そして最近、同じ石を使ってネックレスを作ってもらった。こちらもやっぱり愛らしい仕上がりになったと思う。もちろんお勧め。

Single Stone Necklace Maroon

下町散策2007.11.25 Sunday



 浅草生まれ浅草育ち、超が付く江戸っ子の友人Kさんが誘ってくれ、東京下町散策をすることになった。いつもバイクで移動しているKさんのことだから今日はバイクの後ろに乗せてもらっての行動だろう、そう思い、めいっぱいの厚着をして待ち合わせの田原町に着くと、Kさんは軽やかに自転車に乗っていた。拍子ぬけしたものの、運動不足の自分にはちょうどいい。Kさんから自転車を借り、いざ下町パトロールへ出発。
 東京で暮らし始め10数年になるが浅草方面には弱い。ひたすらKさんの後を追走するのだが、さすが地元なだけあって、道に詳しい。ほとんど大通りを通ることなく路地を右に左に入っていく。大通りにコンビニやフランチャイズのお店があるのは他のどの街とも変わらないものの、少し路地に入ると、工場、パーツ屋さん、パッケージ屋さん、下町ならではのモノ作り現場が広がる。興味津々の自分はハンドルを左右にきりつつ、首も左右にキョロキョロしてしまう。すっかり東西南北の方向感覚を失った頃、浅草から蔵前に来ていた。そして最近できたというアノニマスタジオのお店へ、工場跡地を改装したのだろうか、白く塗られたブロック壁に囲まれた広い店内の奥には貨物用のエレベーターがあり、独特の雰囲気を醸し出している。 そしてその足で神田に移動。駒込から移転してきたマルクトへ。古いビルを駆け上がり、(たぶん)3階の1室にあるその感じは以前の様子と似ていた。中に入ろうとすると、残念ながら臨時休業で入れず。また次回にすると、諦める。(でも一人で行ける自信ゼロ) そしてブックハンティングに神保町へ。こんな時重い荷物は禁物なのは重々分かっているも、どうしも欲しい本を見つけてしまう。悩んだ挙句、重くなったカバンをぶら下げて、次の本郷へ。 ここではちょっと仕事気分。スコスへ寄ってお店の備品を買い込む。さらに重くなったカバンはもうぶら下げてられないのでカゴに入れてさらに谷中へ移動。 共通の友人のお店、CLASSICOへ。オーナーのTさんがセレクトするものはいつも自分のほしいものばかりで嬉しい。秋冬ものが揃って賑やかな店内に入ると重くなった自分のカバンのことを忘れさせる。今年はダウンジャケットが欲しい、そう思いつつ寒さだけが増してきていたここ数日に焦りを感じ始めていた自分だったが、目の前にまさしく好みなジャケットがある。シェラデザインのダウンジャケット。以前気に入って使っていたシェラデザインのマウンテンジャケットはインドへ行った時にタクシーの中に忘れてきてしまうという悔しい思い出と、その使い勝手の良さが忘れられない。早速袖を通させてもらうとやっぱり良さそうだ。でもどうも腕回りがもたっとするような気がする。ひとつ下のサイズを出してもらって来てみるとちょうど良い。Kさんからも強い勧めがあり、購入を決める。「これで冬が越せます。」なんて笑いながらお店を後にする。膨らんだバックを前のカゴに、ハンドルには大きな紙袋をぶら下げて田原町まで戻った。
今日は運動不足解消と冬支度が出来た。充実の1日。

Super Inyo Jacket / Sierra Designs

Classico
東京都台東区谷中2-5-22山岡ビル102号
火曜日休み
※素敵なニットもあった。似たようなものを持っているはずなのに迷っている。

KESHI PEARL2007.11.20 Tuesday



 日本人、インド人、韓国人、タイ人、中国人、欧米諸国からの人々とジュエリーの展示会場はさながら異種格闘技戦のようなもので、そこかしこから響く聞きなれない言語に頭はもうろうとしてくる。いまでこそ多少は慣れたものの、通い始めた当初は独特の雰囲気の中、慣れない英語でのやり取り、さらに聞き取りづらいアジア人同士の英語での会話は困難極まりなく、いろいろな失敗・失態もあった。
 真珠は丸いモノ、それ以外は真珠じゃない。そんな小学生レベルの知識しか持ち合わせていなかった当初、凸凹した歪な形のパールに魅了された。ひとつひとつ自然が作り出す形、パール特有の虹のような照りがその有機的なフォルムに沿う光、それらはたまらなく美しかった。そこでインド人風の方にこれは何かと尋ねると、「KESHI」だと教えてくれた。それから「ケシ・パールはない?」と一つ覚えのように聞いて回ったのを思い出す。いくつか好みのものを見つけては、お店で販売させてもらっていた。そしてそれから1年くらいが過ぎてからだろか?「KESHI」について調べてみたら、それが「芥子」なのだと知った。「Keshi Pearl」、今まであえて英語風に発音していたKeshiが植物の芥子、日本語が語源になり、それが世界の共通言語になったようだ。以前の自分は外国人が「トウキョウ」と変なイントネーションになるようなあんな感じに「KESHI」だった訳だから、頬が赤くなる。。。異国から遙々やってきたと思っていたものは意外に近くにあったようで、急に親近感を覚えると同時に興味を倍増させることとなった。
 晩夏のロサンゼルスでインド人ディーラーを訪ねたとき、綺麗なケシパールを3つ、金の輪にぶら下げたインドらしいチャーミングなパーツを見せてくれ、一目惚れ。譲ってもらったモノを日本に戻ってネックレス、ブレスレット、イヤリングに加工した。ディーラー曰く、ケシパールは日本のものだとか。日本からインド、アメリカ、そして日本へと、長旅ご苦労さん、お帰りなさい。

Keshi Pearls Necklace
Keshi Pearls Bracelet
Keshi Pearls Earrings

Pin Badge2007.11.17 Saturday



 友人が作るカバンがある。TEMBEAというブランドで、シンプルでいてどこか懐かしく、でもウィットに富んでいて都会的な雰囲気もする。個人的にとても好みなモノたちなのだけれども、共通の友人が多いせいもあり、友達が何人かで集合するとそれはまるで部活帰りかと思うほど同じカバンの色違いを肩から提げて歩く光景が広がる。先に手に入れていれば良かったのだろうけれども、今となって「ほしい」と手を上げるのはなんだか気恥しいと思う自分がいる。少々ひねくれた根性だと思う。。。 
 先日、友人たちが集まる機会があり、やはりそこかしこでTEMBEAが目についた。そしてその中のひとりの友人が肩からぶら下げたトートバックに目が止まった。普段から軍パンにT-shritsというようなアクティブなスタイルに、個性的なアクセサリーを身につけるオシャレな彼女はピンクのストラップが愛らしいそのトートの白いボディの部分に5・6個いろんなピンバッチを付けていた。そしてその中の2つに、黒地に白抜きのCHANELの文字が光るものがあった。決して本当に光っていた訳ではないけれども(黒いパッチですから)、それは光って見えた。
 それからというものTEMBEAのバック、今からでも「ほしい」と手をあげてもいいのかな? 揺れている。

写真はお店で扱っているアンティークのピンバッチ。
¥1,575- / 1 piece

dosa in tokyo2007.11.16 Friday



 ロサンゼルスのダウンタウンエリアは山側、海側、四方八方から何本ものハイウェイが入り込んでいて、何度行っても慣れない。幾分前傾姿勢の運転にハンドルを握る手も汗ばむ。なんとか目的の出口を見つけ逃げるようにハイウェイを降り、背の高いビル群の隙間を縫うように目的地に向かう。ブロードウェイ通りはこのエリアの中でも幅が広く目抜き通りのような存在だろう。通りの両側にはお土産屋さんが立ち並び、観光地のような様子だ。その繁華街を抜けた先、古いビルの最上階にdosaはある。訪れた当日はdosaとバークレイのレストラン、シェイ・パニーズによるイベントを開催していたため、僕のdosa好きを知っている友人が気を利かせて誘ってくれたのだった。約束の時間に遅れてしまっていたので、彼らとは現地集合にしていた。ビルのエントランスに着くとプロレスラー顔負けの警備員がいて、ドキッとするも「dosa?」と言われ、うなずき、すんなり中へ通してもらった。きっと優しい人なのだろうが、体格の良いアメリカ人にも慣れないものだ。いざエスカレーターで最上階へ。
 ビルのワンフロアー全体がdosaのショールームになっていて、すでに多くのお客さんたちで賑わっていた。広いスペースに点々と置かれたハンガーラックに洋服が掛けられ、インドで作っているであろうショールがアンティークの棚に置かれ、アフリカのかごやデコレーションされた花がテーブルにディスプレイされていた。そして奥には膝の高さほどの長いテーブルに陶器、ガラス、石、紙、木、布、本などが整然と並べられていた。それはデザイナーのクリスティーナの頭の中を垣間見る、そんな気分にさせてくれるインスタレーション。そして一番奥にキッチンがあり、そのカウンターでシェイ・パニーズが作った料理が味わえるという素敵なコラボレーション。シェイ・パニーズの料理に舌鼓を打ちつつ、dosaの世界に触れる。その場を離れたくないと思わせる心地よい演出を堪能しつつ、男子の僕には買える洋服がないのだけが残念でならない。その場にはクリスティーナもいて、dosaのシャツとスカートに合わせたrepettoのシルバーのバレーシューズが印象的だった。

以下、dosa in Los Angeles 2007.9.16











 日本に戻って2カ月程が過ぎ、先日青山のdisplayで開催中のdosaのイベントにも行ってきた。こうして日本でも彼女のインスタレーションが見られるのは嬉しい。
 なんだかdosaの追っかけのような状態になっている自分に照れくさくもあるものの、やっぱり好きなものは好き。これからも胸を張って追っかけたいと思っている。

Dream room by dosa
at display
東京都港区南青山5-3-8

Shawls from India.2007.11.11 Sunday



 数か月前、広島の友人に会ったとき、以前買ってくれた黒のカディショールを羽織っていた。日々使ってくれていたのだろう、日焼けしたのか、洗濯のせいか、色が少し抜け落ちているようすだった。そして「これ、すごいですよ。」と言われ、触らせてもらって驚いた。お店に並ぶ新品のモノとは明らかに違う。見たときにボリューム感がないように感じられたけど、それは張りがなくなっているからで、使い込まれて毛羽立った生地は滑るようにしっとり柔らかい。気持ちいい。
 手でよられた糸で作られたカディはその柔らかさが特徴的で素晴らしいと聞いてはいたけれども、実感したのは初めてだった。それまで数ヶ月間、それを知ってはいたけれども実感せずに日々お店で眺めていたのが急に恥ずかしくなった。それと同時に自分の中のカディ熱のようなものがさらに強く燃えだした。
 今では自分の愛用しているカディショールもすっかりクタクタになり、その独特の柔らかな質感へと姿を変えている。ようやく寒さを感じるようになってきたこの頃の関東エリア、首に心地よく巻きついて、暖かさも申し分なし。今年もお世話になりそうだ。
 
 ちょっと遅れた感はあるものの、先日インドより改めてカディを含めショールが入荷しました。

Shawls from India ¥3,990-から

Lapis Bracelet2007.11.04 Sunday



 マーガレット・ソロウの新しいシリーズ、ラピスとゴールドのビーズを組み合わせたブレスレットが入荷した。去年の2月、アリゾナ州・ツーソンで開催された世界でも最大級の宝飾の見本市に行ったとき、そこに来ていたマーガレットに会い、「今こんなの作っている」って見せてもらったものの中にその原型になるようなものがあったのを記憶している。そのときは気(目)に止まらなかった。けれど、先日ロサンゼルスで完成したものをバァと大量に並べて見せてもらったら、その様に圧巻、一目惚れ。。。自分の節穴ぐあいに傷心しつつも、審美眼とは何か真剣に考えさせられる。とりあえずは日々これ勉強。入荷したブレスレットはそれを真似て、お店にバァと並べて展示してみた。心の中で「よしっ」とつぶやく。
 不透明な小粒な青い石(ラピス)が並び、その中に手でくるっと丸めたような不揃いなカタチのゴールドビースがランダムに配列されている。アジアかアフリカか、どこか民族的な(プリミティブな)民芸品に紛れていたら、その地のモノと思うかもしれないが、やっぱりどこか洗練された何かがあるように思う。いろいろなものの中から好みのモノを選ぶのは難しい、でも楽しいことだと思う。

Lapis and Gold Beads Bracelet

Faceted Stones2007.10.28 Sunday



 前回ロサンゼルスに行った時、マーガレットの計らいでマーガレットの実家、ウェストハリウッドにあるお母さんが住む家に泊めてもらった。1950年代に引っ越してきたという家は、高い天井のリビングルームを中心に広々とした重厚な造りの建物。さらに部屋もベットも大きく、いつものホテルで過ごす日々に比べ、開放的で快適だったことは言うまでもない。マーガレットは家を離れ、別の場所で暮らしているのだけれども、僕がお母さんにところにいるからちょくちょく顔を出してくれ、彼女ともコミュニケーションを取れたことも楽しかった。そんな中、よく石の話をした。彼女の作るネックレスは天然石の美しさを活かしたデザインが特徴的、それゆえ彼女も石には人一倍深い想い入れを持っている。彼女の話に耳を傾けつつ、その真剣な眼差しを見ていると今まで見てきたものが違うもののように映るから不思議だ。
 そしてそこでお願いしてきていたものが先日入荷した。四角いカット面がキラリと輝く石を使ったネックレスが石の種類も一新して仲間入り。

Faceted Stone Necklace ¥13,650-

YEN2007.10.23 Tuesday



 ファッションやインテリアに関して舶来モノ好きである自分にとって「日本製」と書かれたものには敏感に拒否反応を示していた若かりし時代があった。未だに舶来モノ好きは変わらないものの、年を重ね、30に近づいた頃からだろうか、ようやくそんな意固地な自分の殻を破ることができるようになってきた気がする。ただ、まだまだ初心者の域を脱しない訳だし、出来れば古今東西をうまくミックスして楽しみたいと思っている。
 先日コレックス・リビングで開催中のYEN WAREの展示会に行ってきた。何年か前からYEN WAREのお茶碗を愛用させてもらっている。伊賀焼のようなざらついた陶器に厚めの釉薬が乗り、外側は途中まででその釉薬が止められ、持った時にそのザラザラ感とベージュの厚い釉薬の質感が特徴的で、また見た目にもシンプルで気に入っている。今回の展示でもその特徴を生かしたアイテムが多く、早速物欲が沸々と湧きあがり目移りしてしまう。その中でもブルーの釉薬のものが目に留まった。ブルーのものが幾つかあるようだけれども、そのどれもが微妙に薄かったり、濃かったり、紫だったり、模様のような変化があったりと同じように見えなかった。ちょうど作られているNさんがいらしたので気になって聞いてみると、同じ釉薬を使っているけれども、同じ仕上がりにならないということだった。自然にそうなってしまう、その手のことには興味津々の自分。「そうなんですか、、、」と聞いているそばから、どれにしようか、ますます気持ちが高ぶってしまった。そしていくつかある中から薄いブルーの深皿をいただいた。
 家に帰って眺めてみると、どこか自分好みな北欧の陶器にある釉薬のように見えてくる。日本からヨーロッパに伝わったと聞く陶器の歴史、そして自分としては北欧陶器が好きになり、日本の陶器にも関心を広めて、いやはや遠回りをしたものだ。さて、今年の鍋にはこの深皿とアラビア(フィンランド製)の器と一緒に食卓を囲むのだ楽しみだ。

YEN WARE 深皿 ¥2,310-
yen ware exhibition 07
2007.10.18 (thu) - 10.28 (sun)
at collexLIVING