Eames Office2007.09.30 Sunday



 買い付け初日。ロサンゼルス空港(通称LAX。なんかこれだけでアメリカって感じに聞こえてしまう。)に到着。あまりに青い空が自分を歓迎してくれているのではないかと、勘違いかもしれないが、おかげで気分は高まる。早速レンタカーをピックアップし、いざ出発。
 車に慣れるためにも今日はゆっくりと友人たちのお店を挨拶回りする予定にしていた。まずは空港から20分ほどで行けるVenice(ヴェニス)に。目抜き通りとなるAbott Kinney Blvd.(アボットキニー・ブルーバード)は土曜日ということもあってか、車を止めるにも一苦労。1年ぶりだったけれども通りの両側にはお店がひしめきあい、初めて目にするお店もチラホラ。なんとか駐車して、友人のお店Tortoiseへ。Tortoiseは日本人夫婦の営む、日本のプロダクトを中心に扱うお店。日本に暮らす僕も初めて目にするような素晴らしいモノがあって、久しぶりの再会だったけれども、挨拶もそこそこに店内が気になる。一通り気分が落ち着いたところで、近況報告をする。やっぱりこのところアボットキニーは益々その株をあげているらしい。そのおかげでいろいろと面白いお店も増えているけれども、同時に家賃が上がって、なくなく出ていかなくてはいけないお店もあるのだとか。アボットキニーにすぐ脇にはその昔、チャールズ&レイ・イームズのオフィスがあった。そして今もその建物だけはあり、当時のまま「901」の文字が残っている。イームズ夫妻は僕にとってヒーロー。買い付けのたびにそこを訪れるのが恒例となっていた。しかし最近その場所にホテルができる計画があるのだと聞く。時代の流れもあるだろうが、心の底から寂しい。今度来る時もあってほしいと願いつつ、もしかしたら最後になってしまうかもしれない写真を撮り、その場を後にする。
 その後いくつかお店を回って、夕方には時差ボケで体がふわふわする。翌日の予定もあるので、さっと夕食を済まし、早めにホテルにチャックイン。なんとかシャワーを浴び、泥のように寝る。1日目終了。

車事情2007.09.24 Monday



 東京でほとんど車を運転する機会のない自分にとって、アメリカ西海岸での買い付けが1年で最も車が身近な存在となる。今回の旅でもロサンゼルス・サンフランシスコを往復、さらに郊外へのドライブ、とかなりの移動距離となった。そして何度も給油した。。。その度に、アメリカでのガソリン価格の高騰が気になった。(もちろん日本もですが)
 カリフォルニアでは1ガロンで3ドル弱。1ガロンが3.78リットルということだから。計算すると、、、¥95/1リットルくらいだ。日本に比べると安いものの、車社会のアメリカにとっては深刻な問題のようである。そんなことを気にしていたせいもあるのだろうが、今回はいつもに増してハイブリット車が目についた。特にTOYOTAのPRIUSはアメリカでも人気らしい。交差点で2台並んだプリウスを見かける光景も珍しくなかった。1リットルで3キロや5キロ程度しか走らないクラシックカーもかっこいいだろうが、1リットルで20キロも走ると言われるハイブリット車に興味が湧くのは当然だろう。さらにロサンゼルスに住む友人から聞くところによると、ハリウッドやビバリーヒルズに住むような人々にとって、1000万円を超えるメルセデスやBMWを乗ることと、環境に優しいエコなプリウスに乗ることが同じようなステイタスと感じているらしい。もしかしたら、それを以上のなのだとか。確かに去年だったか、アカデミーショーにかけつけた役者がエコカーから降りてくるのシーンを見たのが思い出される。さらにロサンゼルスのハイウェーにあるカープール・レーン。これは1台の車に2人以上乗っている車だけが走ることの許された車線なのだが、ハイブリットカーはそこを1人で乗っていても走ることができるようになったらしい。渋滞の激しいロサンゼルスにおいてハイブリットカーは益々人気に拍車がかかりそうだ。
 日本に戻り、残暑の厳しい東京。地球温暖化こそ深刻な問題だ。ステイタスや金銭面以上にまずはそこから考えねば、本気で。

Come Back!2007.09.20 Thursday



久しぶりの更新で何から書いて良いやら。。。

その間ロサンゼルスとサンフランシスコ、買い付けの旅に行っておりました。
カラッとした空気、高い太陽、ロングドライブ、フレンチフライ、、、何から書いて良いやら。。。

ニューヨークに移り住んでもうすぐ1年。予定を延ばしてオークランドのスタジオに残ってくれていたので会うことができたメリッサ。スタジオを案内してくれる最中に見つけたリングやピアスになる前の金線。これがああなるんだとしばし関心。。。その後オークランドでランチをして、この日の夕方にニューヨークに戻る彼女から注文していたアイテムを受け取り、また今度はニューヨークでの再開を誓って別れる。

旅のヒトコマ。
また成果を少しづつ綴っていきたいと思います。

Little Press2007.07.14 Saturday



 何年か前にイタリアのデザイナー、ブルーノ・ムナリの「読めない絵本」に出会った。緑の印刷が印象的な紙が、まるでお弁当の包みのように四方から折り紙状にたたまれたケース。それを開くと正方形の印刷物が現れる。表紙をめくると赤と白の楽しい世界がはじまる。ページは2色に色分けされ、それぞれ違った形に切り取られている。だからページを開くと先のページまで見え、それが模様のように浮き上がる。ページをめくる毎に驚きがある本。
 「読めない絵本」、それは文字がないから、ホントのタイトルは「感じる絵本」でも良いのかも?字も読めない、ましては話も聞き取れない赤ちゃんが初めて楽しめる本だろう。もちろん僕たち大人もいくつになっても楽しめる。ムナリは天才だ!

 そんな天才を真似て、僕も小さな本を作ってみました。足もとにも及ばない仕上がりではありますが、楽しんでいただけたらと思います。今日からCOW BOOKS南青山店で開催中の「Little Press Fair」で見ることができます。他にもいろいろな方が思考を凝らした本を出品しているようです。是非出かけてみてください。

Little Press Fair 7/14-8/5
COW BOOKS 南青山
東京都港区南青山3-13-14-2F Dragonfly CAFE南青山

※探してみたら「読めない絵本」を紹介しているページを見つけました。
Illeggibile Quadrat-Print / Bruno Munari

芋焼酎2007.07.09 Monday



 友人と食事をしようと近所の居酒屋に集合。ちょっと遅れた僕は「とりあえずビールで」 天ぷら、お刺身、お通しの冬瓜も、美味いものとお酒は楽しい話をさらに盛り上げ、至福の時間が流れる。ビールが少なくなるころから、友人のグラスが気になっていた。梅雨のじめっとした空気のせいだろうか、丸い大粒の水滴がグラスをびっしりと覆い、氷と無色透明の液体が喉を鳴らす。普段はビールばかり、これと決めたら同じものばかりを頼んでしまう自分の悪い癖を突く。またには。。。 慣れない芋焼酎の欄に目を通し、ビギナーらしく聞き覚えのある銘柄を水割りでいただく。美味い! 結局何杯か同じものをいただいてその日は家路に就いた。
 翌日は久しぶりに別の友人たちが集まった。集まった11人の半分以上は7月生まれ。めでたい合同誕生会。僕は冬生まれなので今回はお祝い側。「Happy Birthday, friends!」 今日はすっかり芋焼酎ベテラン気取り。賑わう店内は少し暑く、キーンと冷えた水割りが昨日に増してしみ込む。遅咲きながら、この夏は焼酎水割りにはまりそうだと確信する。そして自分もひとつ年を重ねた錯覚を味わう。

※その後、場所を変えビールを。すると翌日二日酔い。。。
ちゃんぽんは良くないようで、、、まだまだビギナーだったようだ。

MICHEAL BOYD2007.06.19 Tuesday



 ロサンゼルスの友人のお店Tortoiseで話をしていたとき、そこに体格の良い白人男性が現れ、友人が親しげに話しだした。どうも常連らしい。彼が帰った後に友人は、彼がマイケル・ボイドだと教えてくれた。マイケル・ボイドはモダンファーニチャーのコレクターとしてその名前は知っていた。その彼が近くに住んでいるようで、最近オスカー・二―マイヤーが設計したという家を購入したのだとか。それは行ってみたい! いつか一緒に連れてってくれると快く引き受けてくれた。そしてそれから2年ほど経ってしまったが、なかなか都合が付かず、残念ながらいまだに行けていなかった。

 先日、最新号のVOGUEがインド特集を組んでいたので、次回の買い付けの参考にと買って、読んでいた。雑誌も後半、インド特集は終わり、何気なくページをめくっていると、ミュージアムかと思うほど珍しい家具ばかりが並んだ部屋の写真に手が止まった。それはマイケル・ボイドの自邸だった。それはそれは圧巻。ジャン・プルーヴェ、ジョージ・ネルソン、ジオ・ポンティ、そしてドナルド・ジャッドなどなど世界の名品と言われる家具、オブジェが並び、そしてそれにアフリカの民芸品が添えられて、隅々まで心憎い。
 今度ロサンゼルスに行くときは必ず連れて行ってもらおうと、勝手に決めた。

 お店に彼のコレクションを集めた本があるのを思い出し、もう一度見直してみた。やっぱりミッドセンチュリーのデザインは美しい。

SITTING ON THE EDGE ¥9,240-

PAPIER LABO.2007.06.08 Friday



 社会人として初対面の方と名刺交換をするのはよくあること。しかしそんなとき挨拶そっちのけで早速いただいた名刺を親指と人差し指で擦ってみたり、縦から横からマジマジと観察してしまう自分は自称紙フェチ。社会人としてはあるまじき行為とはいえ、名刺はその人をよく映しているモノ。だからそれもある種の挨拶だと、勝手な言い訳をしてみたりする。

 実は僕の周りには意外と紙フェチ仲間たちが多い。(これも勝手な思い込み?囲い込み?)そしてその仲間たちが最近お店を始めた。千駄ヶ谷のPAPIER LABO.(パピエ・ラボ)は紙にまつわるモノを扱うお店。オリジナルのポストカードや便せん、ノートなど、自分に使うにも、人に贈るにも、今までありそうでなかった気の利いたアイテムが揃っていてあれもこれもと財布の紐が緩む。そしてそこではオリジナルの名刺も活版印刷で作ってくれる。紙にしみ込んだインク、圧を掛けて凹んだ文字、今は廃れつつある印刷方法とは言え、活版にしか出せないモノが光る。それは頬ずりしたくなるような質感だ。

 ちょうどSOURCEのショップカードも少なくなってきたので、活版印刷でショップカードを作ってみようかと検討中。

PAPIER LABO.
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-52-5 #104

Picture2007.05.24 Thursday



 先日、福岡に行ってきました。空港からその足で、以前からずーと行きたいと思っていたお店、Picture(ピクチャー)に向かう。車の往来の激しい通りに面したその建物、しかしそこに一歩足を踏み入れるとまるで別世界のように落ち着いた佇まいを感じます。知人の働くお店ということもありましたが、挨拶もそこそこで店内が気になって仕方がありません。とりあえずお店を見させてもうことに。隅々まで綺麗に掃除された店内、等間隔に並べらた洋服たち、dosaやmattaなど僕が女性だったら絶対欲しいと思う抜群のセレクト、そして手に取るアイテムに対して声を掛けてくれる友人の言葉には深い知識を感じます。

 それは僕にとって、昔Everly(エバリー)で感じたのと同じ感動でした。

 名古屋にEverlyという洋服屋さんがあります。高校の頃、お年玉を握りしめて初売りに出かけたのはいい思い出です。(笑) それはいささか大袈裟ですが、当時、よく通ったインポートを中心にしたセレクトショップで、お店の方からはいろいろなことを教わりました。そのモノの素材のこと、歴史のこと、それが生まれたバックグランドの話、そんな話を聞けば聞くほど洋服に、そして何よりEverlyに夢中になっていくのを感じていました。今思うと、自分の価値観の一端を築いてもらったお店と言っても大袈裟ではないと思います。

  ふたつとも東京から通うには遠すぎますが、時々は訪れたい素敵な場所です。

Picture
〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名1-1-11

Everly
〒460-0002 名古屋市中区丸の内3-18-9

活版再生展2007.05.05 Saturday



 朝いつもよりすこし早起きし、友人が企画した展示会「活版再生展」に向かう。天気も良いし、家からはそんな遠くない距離だから、自転車で向かうことにする。するとその道すがら公園の脇に立てられた世田谷区の掲示板にそのポスターを見つける。あまりにストレートでシンプルなものだからこそやけに目立つ。そして期待が膨らむ。
 オープン直後に会場に到着するも、すでにたくさんの人で賑わっている。会場には古い活版印刷機やその道具や歴史的な文献やらが置かれ、その貴重な資料を目の当たりに興奮する。 活版印刷とは古い印刷方法で、活字と呼ばれる反転した金属製の文字を組み、そして金属を彫って作れらた版とを組み合わせ、それらに版画のようにインクを乗せて印刷する方法です。 印刷機の隣で実際の印刷工程の映像を見ているとその大変さを再認識させられる。
 コンピューターで打ち込んだデータをボタン一つで印刷できる時代になってすたれつつある文化だけれども、そんな多くの工程を経てやっとできあがるものだからこそ、その仕上がりは確かに違う。自分たちが便利な時代に生きていることを実感するとともに、忘れていけない大切なことを思い出させてくれる素晴らしい展示だと思う。再生展、その名の通り活版印刷がゆっくりとでも良いから、着実に再生されることを楽しみにしていきたい。

活版再生展 www.setagaya-ac.or.jp/ldc
友人が作っているカード<SAB LETTERPRESS> www.sabletterpress.com

益子2007.04.16 Monday



 アダム・シルバーマンの個展が益子(栃木県)で始まった。益子は陶芸家・浜田庄司の活動した土地で、彼の蒐集したモノが見られる参考館がある。益子焼で知られる関東随一の陶芸の町。ずっと行きたかった場所だったが、今まで重い腰が動かなかった。この機会を逃す訳にはいかない。今回やっと念願かなった。友人たちと「大人の遠足」と題し、土曜の早朝、眠たい目を擦りつつも、心躍らせ東京を離れる。

 益子には昼前に到着し、お昼を済ませ、会場に向かう。会場ではアダムが迎えてくれた。久しぶりの再会、変わらないボンバーヘッドに頬が緩む。会場となったスターネットは太い木の柱と白い壁のスッキリとした空間。そこに青やピンク、色鮮やかな作品が映える。そして新作だろう濃いパープルの釉薬、黒っぽい荒々しい釉薬のモノ、さらに昨年益子に来た時に作ったという、艶のある益子焼、けれどもアダム独特のフォルムをしたモノなど、見ごたえ十二分。記念にピンクのボールを購入。

 その後、参考館へ向う。ちょうどテキスタイルの展示をしていた。展示、世界中から集められたコレクション、家の様子、そして窯(登り窯)などを見ながら思う。ヨーロッパへ、アメリカへ浜田が広めた陶芸の世界、そしてそれらに影響を受けたアダムがこうして益子で展示会を。それは感慨深い。これからの彼の活動も目が離せない。再会したときに握手したその手は、以前より職人ぽく肉厚だったような気がする。

Adam Silverman at Starnet Zone www.starnet-bkds.com
益子参考館 www.mashiko-sankokan.net