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熊本・人吉2008.09.15 Monday



 連休をもらい鹿児島に行っていた。ちょうどロサンゼルスから数人の友人が来ていて、彼らを今年の春故郷である鹿児島にお店を出した知人が案内するというので、それに便乗しない手はない。そんな訳で一路鹿児島空港へ。
 
 彼らより一日遅れて鹿児島に到着した僕はレンタカーを借り、空港で合流することに。そこに現れた年代モノの(1960年代ものらしい)のランドクルーザー。黒い車体に特徴的なバックサイドの湾曲したガラス窓がなんとも美しい。挨拶もそこそこに「とりあえずついて来て。」と言われるがまま、その後姿を見ながら追走する。空港を後にし、すぐさま高速道路に入り、山間の道を進む。ズンズン進むも、なかなか止まる気配がない、それどころか看板には「宮崎」のサインが。そしてさらに「熊本」のサインまで出てきた。さてはて、どこいいくのだろう。そろそろ不安を感じ始めてた矢先、人吉インターの手前でランクルの左ウィンカーが点滅した。
 
 自分の事前情報には熊本ももちろん人吉も入っていなかった。と言うか忘れていたのであった。そこには日本でも指折りの素晴らしい民藝店があると以前に聞いたことあった。人吉の商店街、残念ながらシャッターの閉まったお店が多いのだが、その通りに「魚座」がある。陶器、ガラス、竹細工、紙、日本各地の民藝品を始め、オランダの陶器、アフリカの仮面、アジアの鉄細工などその品揃えは多岐にわたっているいるものの、それだからこそだろう、審美眼のようなものを感じられ、感動する。

 火照った体のまま、次の場所へ徒歩で移動。商店街から反れ、少し進むといい匂いが漂ってきた。ウナギである。旅の始まりには打ってつけのスタミナ食ではないか。老舗なのだろうか、中に入るといかにも古そうな佇まいに、まさしくウナギの寝床のように奥へ奥へと続いている。そしてほぼ突き当たりの一室に案内された。店名の通りウナギ料理だけが並ぶメニューの中から皆王道のうな重を注文し、さらに気を利かせた知人が「骨せん」を注文してくれた。まずはウナギの骨を揚げた「骨せん」が出され、それをつまみに、ビール。と行きたいところだが、ここはお茶で我慢する。骨せんが底をついてどれほど経っただろうか、ゆうに1時間を越えているかと思う。そしてやっとうな重が運ばれてきた。もう腹ペコである。蓋を開けるが早いか、お箸が進む。天然のウナギと言うのがココのひとつの売りらしい。肉厚なウナギはふっくら柔らか、薄い味付けだがウナギ本来の味も助けてか、下の白飯も進む。大げさではなく、今まで食べたウナギの中で一番の味である。待ったかいがあるものだ。

 幸先良い旅の始まりである。

魚座
熊本県人吉市九日町41

うなぎ料理専門の店 うえむら
熊本県人吉市紺屋町129

Tourmaline-トルマリン2008.09.12 Friday



 昔は「デザイン、デザイン!」とオタクとは言わないものの、人が作る(デザインする)モノばかりを追い求めていた。その反動なのか、このところ植物や動物、化石など作為のない美しいモノに惹かれるようになっている。そんな自分の気持ちを察した訳ではないだろうが、何号前かの「BRUTUS」の博物館特集はタイムリーだった。

 雑誌を手にした次の休み、意気揚々と上野へ出かけた。美術館の立ち並ぶ上野公園に入り、園内の看板を頼りに国立科学博物館を目指す。ちょうど夏休みも後半。小学生たちの夏休み研究の追い込み時期と合致したせいだろう、館内は走り回る子供たちとその奇声に満たされていた。彼らと争うように自分も目を真ん丸にしてショーケースを覗き込む。動物や魚の剥製を間近に見て、そのディテールの美しさに魅了され、化石のコーナーでは進化の過程に「なるほど」と関心させられる。そして何より鉱物のコーナーは自分にとって楽しい場所だった。知っている名前の石もカットされたものしか目にしたことがないから、自然のままの荒々しい姿は綺麗という以前に圧倒される迫力があった。そして聞いたことの無い、もちろん目にするのもはじめの石の中にも素晴らしく美しいのモノがあった。そんな石たちを見ながら、綺麗だけではない、亀裂があったり、色が混ざり合ったりと、それぞれに個性のあるのも良いもんだと改めて思うのであった。

 ちょうどそんな折、マーガレットからまとまってトルマリンのネックレスが入荷した。色、表情が多彩なTourmaline(トリマリン)は個性があって好みだと再確認する。

Tourmaline Necklace by Margaret Solow

POOL2008.09.09 Tuesday



 夏休みも終わり、9月になった。この前まで子供たちと競って泳いだプールも静かになった。これからはトンボだけが水上を楽しそうに飛び回るだけだろうか。

 そんなプールを横目に見ながら、平野太呂さんの「POOL」を思い出していた。

White Key Holder2008.08.29 Friday



 数日前にアリス・パークのことを考えていたからだろうか。関係あるかは定かでないが、アリスから荷物が届いた。「いつも何も言わずに送ってくるんだから。。。」そんなふて腐れたような気分に似た心の叫びとは裏腹に、荷物を開ける手はいつも以上に軽快である。

 アリスが初めてキーホルダーを作ったときに白いレザーのものがあった。サンプルだったのだろうか、他のものと比べると極端に薄手のレザーを使ったものだったが、黄色や赤、緑など色鮮やかなラインナップが並ぶ彼女のシリーズの中では新鮮で、気に入ったものだった。そのときに数個仕入れをしたのを覚えているが、それ以来材料の手配が出来なくなってしまったからという理由で、僕らの中でも幻のような存在としていつの間にやら頭の片隅に押しやられていた。

 それが今回、レザーの手配が出来そうだと連絡をもらい、注文し、その再会を楽しみにした心がいつも以上の軽快な開梱になっていた訳である。レザーも他のモノと同様の厚みになって、久しぶりの再会である。僕には白だけちょっと輝いて見える。

Key Holder / Alice Park

P.S. 一緒にSlot WalletCard Caseも入荷しています。

KCRW 89.9FM2008.08.26 Tuesday



 かなり前の話になるが、アリス・パークの車に乗せてもらったときのことである。彼女の家に向かう道すがら、スピーカーからは夜のドライブには打ってつけの心地良いメローな音楽が流れていた。特に聞き覚えのある曲はほとんど無く、クラブのラウンジで流れていそうな類の自分には縁のないものではあったが、アメリカ西海岸、夜、ドライブ、とにかくそのロケーションにはシックリはまっていて、惹きこまれたのである。訊ねると、彼女のお気に入りのFM局らしく、そのFM局を教えてもらった。その後度々訪れるロサンゼルスを自分でドライブするときには好んで周波数を合わせている。

 そんなことを思い出して、インターネットで調べてみたら、インターネットラジオを発見。
 最近ではお店を閉めた後にやり残した仕事をしならが楽しめるようになっている。

KCRW 89.9FM

Funcy Rosecut Diamond2008.08.23 Saturday



 立て続けにふたりの知人がサンタフェに行っていたことを知った。ニューメキシコ州サンタフェである。僕も一度行ったことがあるが、もう一度リベンジしたい場所でもある。サンタフェ郊外に画家のジョージア・オキーフの自邸があり、前回行ったときにはそこに訪れることがひとつの目的だった。しかし行き当たりばったりのため、予約が必要だったことを知らず、行き着いたものの、高い塀の外から眺めるに終わった苦い思い出があるからである。

 オキーフの夫であり、写真家のアルフレッド・スティーグリッツが撮りためたオキーフの写真集がある。若かりし頃から始まり、ページを進めるにしたがって徐々に歳を重ねていく、それはさながら彼女のアルバムのようである。若い頃には初々しい可憐な女性で、歳を重ねると次第に皺や弛みが出るもそれはまた深みや酷を増したスープのように味わいのある美しさに変化しているように映る。それを見る限り彼女は素敵な女性だったに違いないと確信に近いようなものを感じている。

 ちょうど出来上がってきたダイヤモンドのイヤリングを見ながら、これもダイヤに傷があったり、手仕事の跡が感じられたりと、人間味や自然らしさを感じられる。恐れ多いものの、ちょっとはオキーフのような味わい深いモノになっているかなぁと思い巡らせていた。

Funcy Rosecut Diamond Hanging Earrings

Louis Poulsen2008.08.17 Sunday



 中目黒の「hike」に寄った。時間が空いたその隙をみつけ、ちょっと寄り道のつもりだった。ガラス窓の向こうからいつも変わらぬ笑顔のふたりが出迎えてくれる。店内に入ると聞こえるか、聞こえないか、小さな音で流れるクラシック、チークやローズウッドなど濃い木目のテーブルやキャビネット、そして大きなレザーのソファが鎮座し、その適度な緊張感が心地よい。店内をウロウロしながら、近況報告などをする。その最中、入り口付近に吊り下げられていたランプに目が留まった。たぶんルイス・ポールセンのモノだと思うが、自分の知っているこの無機質な凸凹したフォルムのランプはこの2/3くらいの大きさであるし、薄いグレーのような色は見たことがない。ふたりにルイス・ポールセンのものなのか訊ねると、「そうだ。」と言う。その後、20分か、30分か、話は尽きないもので、またしても長居してしまった。その会話中も、頭の隅でランプのことを考えていた。やっぱり欲しい、頂こう。決して衝動買いのつもりではない、出会いだと言い聞かせ、帰り際にお会計をしてもらう。

 数日後、届けてもらったモノをお店の壁際に取り付けると、ちょうどその隣に吊り下げていた同じタイプの小さなランプとの光の影が壁で重なって綺麗である。改めて、いい買い物だったと納得している。

hike
〒153-0043 東京都目黒区東山1-10-11
www.hike-shop.com

Indian Modernism2008.08.12 Tuesday



 作家が自らの手で作る陶器やガラスの器、小さな活版印刷機で刷られた名刺、アフリカ諸国で編まれたバスケットなど、昔ながらの手法を存分に生かし、多くの工程を人の手に頼って作られたモノからは、作り手の苦労が伝わり、その曖昧な余白とも思える不完全さに魅力と愛着を感じるのである。

 だからタジの作るものに惹かれているのだと思う。インドとアメリカを行き来して製作するジュエリーたち。インドに根付いたのクラフトとカリフォルニアで感じるモダンデザインの融合。それが今までに無い新しいカタチを生み出している。まさにインディアン・モダニズム、そう例えても言い過ぎではないような気がしている。

Indian Modernism - Tej Kothari

New Style Shawls2008.08.09 Saturday



 インドから巨大な段ボール箱が2つ届いた。ドアを開ける配送業者さんの様子からしても相当な重さなのが伝わってくる。その重さゆえ、運ばれてきたと言うよりも、転がされてココまで来たのだろう。段ボール箱の角が失われ、それはまるで「ごきげんよう」で小堺さんが持っているサイコロのように丸々と太った姿に変化してしまっている。 
 届いた箱を開けると、ぷーんとインドの匂いが溢れ出す。カレーに使うスパイスとお香と、熱気も混じっているのか?その独特な匂いはインドそのものであるように感じられる。香りの充満した店内で検品をし、今度はそれを後日洗濯する。 
 インドの匂いが嫌いと言うわけではないが、あまり充満するのも得意ではない。またそれ以上にクリーニング仕上がりの糊の利いたシャツよろしく折り皺ぴっちりな姿は首に巻きつけるモノのようには見えない。まるでホテルでセットされる前のシーツのようである。それらを洗い、乾かし、お店の壁に引っ掛ける。さて、準備完了。

 立秋を越え、ショールが揃った。
 今回は定番的に扱ってきているコットンカディの新色、そして今までにない新しいコットンのカディやシルクのモノ、カディのタオルなどが入ってきている。

Shawls from India

Safety Pin Earrings2008.08.03 Sunday



 時間を見つけては近くの区民プールに通うのが楽しみのひとつであり、自分の健康管理にも大いに役立っている。自分にとって一石二鳥なのではないかと解釈している。この時期は屋外プールも開放され、室内の温水プールとはまた違った開放感のあるロングコースが楽しめるのも良い。また同時に子供たちにとっては夏休み期間中の格好の遊び場でもあろう。遠泳コースを「はぁはぁ」と息を切らせつつ必死に泳ぐ自分のBGMとして子供たちの奇声が聞こえてくるのもこの時期の醍醐味(?)である。疲れを癒すためにコースの脇に体を寄せ、子供たちを眺めているのは興味深い。各々アイディアを駆使して、どんどんと新しい遊びを生み出し、それに改良を加えつつはしゃいでいる。凄まじい格好で浮き輪を乗りこなす男子、ビーチボールを使って新しい鬼ごっこをする集団など、みんなきっと頭の中を大回転させ遊んでいることだろう。彼らがデザインをしたら、、、いささか曲論ではあるが、その自由な発想には期待を高まらせる何かがあるのである。

 Sethi Na(セティ・ナ)のデザインを子供と比べることが正しいかは分からないが、彼女のデザインするものにはどこか子供の頃に感じる「楽しい」感じが込められているように思う。安全ピンが耳に刺さっていたら・・・ピアスだったら・・・子供の頃の発想か、パンク少年の発想ではないだろうか?でもそれが14金だったらで、大人でしょ。

Safety Pin Earrings
by Sehti Na (MINE)